住宅における断熱性能の効能
国土交通省は、スマートウェルネス住宅等推進事業で2014年から実施している、
「住宅の断熱化が居住者の健康に与える影響を検証する調査」(調査者:日本サステナブル建築協会)の第2回中間報告概要を発表しました。
この調査は断熱改修などの前後の居住者の健康状況の比較測定により、断熱性の向上などが健康状況に与える効果を検証するものになります。
報告概要によると断熱改修を実施した住宅403軒・676人の改修後調査を行い、得られたデータを検証したところ、
住宅の室内環境と血圧など居住者の健康関連事象との関連が確認されたとのこと。
○気象時の室温低下による血圧上昇への影響は高齢になるほど大きい。
○室温の低い家に住む人ほど起床時の血圧が高血圧となる確率が高い。
○断熱改修後に夜間頻尿回数が減少した。
などの途中経過(成果)を発表したとのこと。
<参考文献:新建ハウジング2018.1.30 Vol.784 “編集部注目のトピック”より>
住宅の断熱性能の向上と健康への影響に関しての、“重要性”はまだまだ一般的には認知されていないと言えるかもしれません。
しかし、こういった形で暖かい家の効能と寒い家の弊害を示すエビデンス(根拠)が明示されていくにつれて、
今一度考えなおすきっかけになればと思います。
詳しくは日本サステナブル建築協会のホームページなどをご覧ください。