湿度のお話
“夏涼しく・冬は暖かく”
理想の住環境を実現するために重要なこと、何だか分かりますか?
私達は“調湿(湿度コントロール)”をすることがその大きな要因の一つだと考えています。
たとえば・・・。
夏場のような30℃を超える気温の中でも湿度が80%ある状態と湿度が50%である状態では、
おなじ30℃の気温でも“体感温度”に差が出てきます。
上記の条件にて、室内において風が吹いていないことを前提にすると、
湿度80%の室内の体感温度は28.7℃
湿度50%の室内の体感温度は26.4℃となります。
こちらは【ミスナールの改良計算式】と言われる計算式により算出した数値になりますが、2℃違ってくるだけでも体感温度としては大きな差になってくるのではないでしょうか。
屋内の建材に限ってみても、壁紙やフローリングまでビニールで出来ているものが多く、そして住宅そのものも大きなビニールを張り巡らせて気密を保っている“高気密住宅”が主流です。
いわゆる“ビニールハウス”の中に閉じ込められてしまっては、湿度を調整することなどままなりませんよね。
ですから、人為的に湿度調整・空気換気をしてあげる必要があります。
(ただ・・・それはあくまでも調湿をしないような現代の新建材で作られたお家の話です)
湿度コントロールができるということは、体感温度の快適性だけではなく、
梅雨時のカビの発生を抑制したり、冬場の感染性のウィルスの活動を抑制したりする効果も期待できます。
思い返してみてください。
日本にも古くからある“蔵”のように、夏は涼しく、冬は暖かく、
一年を通して食物を保管したりすることができる調湿性のある建築物というものは、いわゆる自然界の中にあるもので作られた建築物です。
そういった建材を用いて建物を作るのであれば、機械式の強制換気などは不要になってきます。
少なくとも一日のうちのおおよそ3分の1を過ごす住宅であるからこそ、今一度住宅における室内の湿度にも着目してみませんか?